村正氏の帰朝

村正君が一月以上に及ぶ海外渡航から帰ってきた。ことの起こりはミュンヘン空 港であった。

6月26日、ミュンヘンでの一週間足らずの滞在を終え、私は帰国のために空港 へ向かった。本来はミュンヘンから成田への直行便というのも存在するのだが、 フライトがキャンセルになってしまったので、まずはフランクフルトまで飛ばねばならない。 チケットカウンターで2枚の搭乗券を受け取り、セキュリティーチェックを通る。 手荷物をX線に通す際、係官が「カバンの中にコンピュータは入っておるか? 入っ ておったら出して別個に通しておくんなさい」と言うのでその通りにした。アメ リカとは違い、金属探知器の過度な反応もなく、ホッとしてゲートを通過、X線 装置から出てきたカバン2つと、ポケットの中の小物類を回収して搭乗ゲー トへ進んだ。・・・はい、取り出したノートPCの回収を忘れました。

フランクフルト空港で成田行きに乗り換え、11時間あまりの長いフライトが始まっ た。ヨーロッパを昼過ぎに出発し、日本へは早朝に到着する便なので、途 中は夜のはずであるが、6月の高緯度地域は白夜である。ところどころのシェー ドの上がった窓からまぶしい光が差し込む。通路を挟んだ隣の席のアンチャンが カバンからノートPCを取り出して何やらやっている。「・・・!!!」←ここで 初めて気付きました、はい。シベリア上空38,000フィート(多分)を対気速度マッ ハ0.84(多分)で飛行中に気付いたってどうしようもありません。

とりあえずは成田に着陸してすぐに、日本人アテンダントに相談したら「ルフト ハンザの地上職員に相談するよろし」というのでその通りにした。そもそも飛行 機に乗る前の私のミスである。フルトハンザにどうにかしてもらいたいわけでは なく、自分で対処するにはどうするのが良いのか聞きたいだけである。それなの にルフトハンザの職員は、見つかったら着払で送ってくれると言うのである。ふー ん、航空会社って親切なのね、と感心して空港を後にした。

その後1週間、音沙汰なし。自分でいろいろ調べてみたら、ミュンヘン空港には 落し物取扱所(Lost property office)があることが判明した。Emailアドレス もわかった。で、自分で直接コンタクトをとってみたら1週間ほどして「あんた のラップトップはうちで預っておるぞ」と連絡が来た。やれやれ。しかし、この オフィスから直接運送会社を手配することはできないので、まず自分自身でどこ かの運送会社にPCを受け取るための権限を委託し、取りに来てもらいなさい、と のアドバイスをもらった。それでは、最初に引き受けたルフトハンザに頼むとし よう、と東京のルフトハンザに頼んでみたら断られた。ハァ?あんたら自分から 引き受けたんじゃないんかい?そもそも、旅客が空港でした忘れ物など航空会社 の知ったこっちゃない、それは当たり前である。だったらはじめから引き受ける な。「空港にはたいてい落し物を取り扱うオフィスがあるから自分の責任で連絡 してみろ」と言えばいいのである。こっちだってその程度しか期待していなかっ たのに、引き受けると言うから待っていたのだ。待って時間をムダにした。本来 課せられた義務を遂行しないのは無責任だが、本来やる必要のない仕事を引き受 けたようなふりをして結局何もしないのも同様に無責任である。

一方、今回村正君が無事に帰国できたのは日本通運のおかげである。Nippon Expressはミュンヘン空港内に営業所があり、しかもそこには日本人スタッフが いたので、直接現地と連絡を取り合いながらスムーズに対処が進んだ。東京の営 業スタッフも現地ミュンヘンのスタッフも、成田で通関手続きを代行してくれた スタッフも、皆とても丁寧に対応してくれた。まぁ、モノを運ぶのが彼らのビジ ネスだと言ってしまえばそれまでかもしれないが、とにかく今回の件は日本通運 に感謝している。

教訓:セキュリティーチェック出口では指さし確認(しねーよ)


Generated with mkdiary
Hidenobu Arimoto, <arimoto@gentei.org>
HOME > Diary TOP > Diary Annual Index